ペットのコラム
2025.04.16
これだけは知っておきたいペットと一緒に暮らすポイント

1. ペットの「居場所の確保と制限」をする
・犬や猫の「場所」にしっかりメリハリをもたせる
まず、入っていい場所といけない場所を、ドアや段差で明確に区別しましょう。
犬や猫に危険や衛生上の理由から入らせない方が望ましい場所があります。
例えば、キッチン・浴室・寝室・和室などです。リフォームをお考えの時はペットの動き等も考えてのリフォームが最適です。
犬の場合、家の中で場所のメリハリを有効活用してトレーニングすると、家の外でも応用して判断してくれるようになります。
・「居場所を制限」する
犬は、自由を与えられた場所を「テリトリー」と考えます。
それは同時に「テリトリーの中を管理する」という責任と義務も与えられてしまう事になるのです。
すると、テリトリーを守るため、家族以外の知らない人がテリトリーに入ると侵入者とみなして吠えたりするようになります。
そうした騒ぎは、犬の「管理責任スペース」を減らしてあげる事でかなり改善します。
あわせて、ベットなどの居場所のまわりをサークルなどで囲うなど、個室のような意味合いの場所を与えてあげると、「テリトリー」の責任の負担を減らしてあげる事が出来ます。
・安心で快適な「隠れ家スペース」をつくる
ペットには、何か心に動揺があった時、一人になりたい時のために安心を確保できる隠れ家を用意してあげましょう。人がつらいことや怖いことがあった時に布団にもぐるのと一緒です。
知らない人が来たり、不審な物音がした時でも騒ぐ前にとりあえず引きこもれば落ち着ける安心出来るスペースです。
隠れ家の場所はペットの負担にならない様に考えなければなりません。リビングの真ん中や人がよく通る通路のそばでは落ち着きません。部屋の隅で、窓が近くにない場所、そして家族が見える様に配慮すると落ち着いてその場所にいることが出来るでしょう。
・猫は「空間の質」が重要
猫の飼育環境として、今は「完全室内飼育」が推奨されています。
猫は平面で暮らす生き物でないので、立体的に運動が出来るような工夫で十分快適に暮らせます。基本的に「飼育頭数+1」部屋以上が必要です。
運動不足からの肥満防止やストレス解消が出来る工夫をしましょう。

2. 住みやすさにかかわる「収納スペース」の確保
・ペットにとって触れるものはすべておもちゃになります。
遊ばれて困るようなものは、壊される前に触れないようにしておく方が賢明です。
また、ペット用のおもちゃも飼い主が管理することが大切です。
出しっぱなしにしておくと飽きてしまうことがあるので、一番お気に入りのおもちゃは特別な時に与えるというのも一人で上手に過ごさせるコツです。そのために、ペット用のおもちゃの収納スペースを用意しましょう。

3. 「掃除のしやすさ」は大事
・特に拭き掃除がしやすいようにしておきましょう。
においや汚れは目地に残りやすいので、床材などを目地が少ないものにすることもコツです。
犬は興奮するとヨダレが出ます。床はもちろんですが、ブルブルと体を振った時に壁にも飛んでしまうことも考えられます。また、犬も猫も胴体を壁にこすり付ける事もありますので、床も含めて人間の腰の高さまでは水拭きが出来るようにしておくと便利です。
4. 「空気環境の維持」は人にもペットの健康にも影響が大きい
・空気の流動性と室内の湿度調整が重要です。
ペットと快適に暮らすためには、空気の流動性と室内の湿度を調整することが、においの定着を防ぐためにも重要です。さらに、犬も猫も比較的乾燥した地域で発達した生き物なので、一般的に湿気は苦手です。
だからと言って、過乾燥も危険です。湿度が30%以下になると、呼吸する犬や猫にとっても危険な要因です。
特に、ブルドッグやパグに代表される鼻の短い犬種は短頭種とよばれ、気管が短くノドを痛めやすいので注意が必要です。
それらの解決する方法として、建材では、漆喰や珪藻土などに代表される、湿度を調節する「調湿建材」といわれるものを活用するといいでしょう。

5. 「防御だけでなく、満足も与える」
・犬の穴掘り
吠える・かじる・掘る、という犬の行動は、たいてい、退屈からきています。テリア系やビーグルなど、犬には穴を掘るのが大好きな子が多いです。「掘りたい」という欲求が十分に満たされないと、床を掘ってしまうことがあります。庭で思い切り穴掘りが出来る場所を作ってあげてはいかがでしょうか。
室内では、トレーニングの一つでもある宝探しゲームなどの遊び方などをするのはいかがでしょうか。
・猫の爪とぎ
爪とぎには古い爪を剥がして新しい爪を出すと言う理由の他にマーキング、爪の刺激によるリフレッシュ効果などがあるので、やめさせることはできません。
けれど、爪とぎを上手く誘導することは可能です。猫にとってマーキングすべき場所があるのでその位置や、部屋の出入り口や目立つ角や柱の近くに爪とぎ器を用意します。
ただ、それでも壁などでどうしても爪とぎをしてしまうので、爪とぎに強いクロスや板材などにするといいでしょう。

6. 考えておきたい「高齢化対策」
・一般的にペットの老化の入り口となる年齢は
小型犬 → 7歳
大型犬 → 5歳
猫 → 7歳 と言われています。
段差に上がれない、体温調節が出来ないなど人間と同じように老化していきます。
それらを考え合わせると、静かで安心して休め、孤立感のない、人の目が届きやすい居場所を作ってあげる必要があります。年齢をとってから急に居場所を変えたりすると、逆に負担になります。
仔犬・仔猫のときから年齢をとった時のことも考えて居場所を配置し、リフォームや配置替えは早めに考えましょう。